８月とメープルシロップの相性

練習が終わってから、花夜の家に行く。

花夜の高校の体育祭は7月にあるらしい。

流石に気温が高くて可哀想だ。

本当に嫌なことに、通学路は葉月とまるっきり一緒なんだ。

用水路沿いの駅までの道を歩いてると前の方に葉月と竹野さんを見つける。

応援団の練習時間は決まっているのだから、それもそうかとゆっくり歩く。

用水路の水は乾いて干上がっていた。

手を繋いだ二人が、先を歩いている。

隣にいる悠梨とのどかの声が遠くに聞こえるみたいだ。

「まあ、別にどうでもいいのだけれどね」

二人に聞こえないように口のなかで転がして、談笑に仲間入りする。

先輩がカッコいいという、悠梨に同意して笑いながら駅へと歩く。

でも電車の中では、葉月と二人になってしまうんだ。