4月11日



中学でもそうだったけれど葉月は忙しいようだ。

クラスのなかで中心人物になる葉月は新学期早々から、出会ったばかりのクラスメイトたちと出掛けている。

放課後を私たちのために使うには、もう少し落ち着きがでてからじゃないと難しいだろう。

今日も葉月はクラスメイトたちとボーリングに行くと言っていた。

葉月のあざとさが伺えるところだが、うちのクラスの女子を数人誘っていたから。

結構な大所帯だなと思っていたら、私も誘われた。

「かえちゃんも行こうよ」

友達になった湯浅のどかがいう。

「あっ…、私はいいや。ごめん、あんまり人数多いの得意じゃなくて」

のどかは私と葉月のことはしらないのだ。

言うと、のどかは少しなやんでから、

「じゃあ私もやーめよ。かわりにさ、二人でカラオケ行かない?」

「うん、行きたい」