全然違う。

葉月が彼氏な訳がない。

「あれは私の…うーん、特殊な友達かな」

「そりゃまた難しい言い方を。特別とは違うの?」

「ちがうちがう。えっと、持ちつ持たれつの利害一致の関係みたいな?少し違うけど。まあ、彼氏とかじゃないのは確かだね」

「ふーん。」

八桐は納得しかねるといった表情ででも、話を打ちきる。

人の集まり終えた体育館は少しずつ静かになってきていた。

自分でいっておいて「あれ?」と思う。

利害関係と言うわけでもないのだ。

特殊な、特別な?

いや、そんな大きな足場を葉月が占めているのかな。

なんとも形容し難い、私の中の葉月。