8月とメープルシロップの相性

自慢げにいうと葉月はシニカルにわらってみせて、私の頭をポンポンと叩いた。

「お前はおれの大事な大事なーーーだからな。その調子で交遊関係がんがんひろげてってくれよ」

「お互いにね」

その手を払って見上げる。

大事な情報源と、空欄にはまる言葉を知っていても、自惚れてしまいそうになる。

そんな私たち二人を八桐が不思議そうにながめていた。

「あー、葉月は若松の彼氏なのか?」

「あ?」

一瞬、意味がわからなくて、それから吹き出しそうになる。

「葉月が彼氏か?面白いこというね」

「あ、やっぱ違うんだ」