葉月がそれは悔しげな目でにらむが、私はいつもの通りにそのペナルティを口にする。

「今日は何を教えてもらおうかな」

放課後、教室に二人きりでゲームをする。

今日みたいにオセロでも、トランプ、ウノ、花札、カルタ、チェス、将棋、人生ゲームでも。

なんでもあり。

負けた方は一つだけなんでも質問に答えなきゃいけない。

嘘は禁止。

それが私たちのルール。

自分たちの恥ずかしい話から、友達の恋愛事情まで聞きたいことはなんでもきいた。

男子の中心人物の葉月。

女子の情報通的私。

お互いクラス内での地位を築くにも欠かせなかった。

だから毎週のように二人残ってゲームをした。