卒業アルバムの最後のページに、カラーペンで敷き詰められたお別れのメッセージたち。そこにお互い少しずつ足していく。

(なんて、なんて書こうかな・・・)

少し悩んでからつらつらと普通のことを普通に書いた。

「お前友達いないと思ってたけど案外いるんだな。」

「おい、なにしみじみと読んでやがる。書けよ」

「しかも女子だけじゃないんだ。男子も結構ーーっ痛」

「ほら書けたよ。」

「卒アルの角はひどい。なんて書いた?」

「まあ、適当に。死ぬなよって」

「おっけ、わかった。」

「………書けた?」

「ん、ok」

「はい。ついでにこれもはい。」

「なにこれ」

「チョコ。バレンタイン入試だったから、その分。」

「…へえ、ありがと。作ったの?」

「昨日花夜と量産した」

「まじか、お前学校きてねぇのに」

「昨日は出席停止期間だよ。治ってから3日は学校来ちゃいけないから」

「合法でサボりか」

「お返しは三倍でいいよ」

「おい」

「今日ホワイトデーだから4日14日ね。期待してる。ばいばい、葉月」