「ねぇ、律ー?」
「…………」
「おーい!お〜い!!…って聞いてんの!?」
「…………ってぇ!」
いつもと変わらない、ちょっとキツめの結衣子の声。
梅雨入りしたにしてはポカポカとした月曜日の昼。
俺は結衣子に丸めた教科書で頭を叩かれたらしい。
「今日の律、ずーっと変。ぼーっとしてて表情が見えないよ」
俺は結衣子の言葉に違和感を覚えた。
「そんなことねぇって」
俺が素っ気なく返すと
「そんなことあるある〜」
何て言いながら結衣子の横から入ってきた庄吾は俺にニヤニヤした笑みを向けてきた。
「まぁ律の、感情を表に出さないのはいつものことだろうけど」
結衣子の言葉に
「何かあったのか?」
と庄吾の言葉。
