高校に入って二回目の桜が咲こうとしていた頃。 おれは 肩に違和感を感じた。 そのときに 本当はわかっていたのかもしれない。 この肩がダメになる事を。 信じたくなかった。 信じられなかった。 俺は肩の痛みに ウソをついて投球練習に励んだんだ。 春の大会で試合に出させてもらえることが決まっていたから。 正直浮かれてた。 俺よりずっと優秀な先輩のピッチャーは沢山いるのに、その中から選ばれたんだと思うと喜ばずにはいられなかった。