「そういや、知ってるか? ちいチャンって子。律君と同い年だから気があうかもなー」 飯田さんはリハビリの器具を素早く直しながらも続ける。 「髪がさらさらしてて綺麗な子で」 語尾を伸ばしてえーっと、と考えている飯田さんの言葉に思わず声を被せてしまった。 「おしとやかで、静かな子?」 あの日に会った女の子の印象をすべて伝えると何故か大声で笑われた。