「もう、散々だったねえ!」 帰り道、自転車を歩いて押しながらケラケラ笑ってくる結衣子。 「まあ、自業自得だ」 ざあまみろ、とバカにしてくる庄吾。 それからひとりげっそりとしている俺。 あの後もぞろぞろとチームメイトが部室に駆けつけた。 律、律先輩、律君。 あんなに名前を一気呼ばれたのは初めてだった。 今日この日。 野球を辞めないと宣言した。 それと同時に一生部活をサボりたくないと思った。