「ここの大きさは、大体卵一個分で__」

黒板に図を書き、美術の図を説明していく先生。

_黒瀬 蒼先生。

21歳で、特例で大学を早卒業して教師になったらしい。
あんまり知らないけど。

「って事だ。ここまでノートにまとめて。」



ヤバイ、説明とか聞いてなかった((
まぁ、かければ

そう思い、シャーペンを握っていると、先生が回ってきた。

「…佐々木。全く手が動いてないが?」

「そ、それは残像です」

「阿呆。」

私の苗字を呼び、教科書で私の頭を叩く。

「痛い!」

「そんなに強くやってないけど。」

「乙女の柔らさかさ舐めないでください!」

「柔らさかさ!?
何言ってるんだよ!?」

グループで、どっと笑いが起きる。
黒澤先生は、私のクラスの担任で、美術科担当。

そして、私は佐々木乃亜。

口は悪い(?)けど、優しくて、面白い人。

「よし、佐々木乃亜、3点減点っと…」

「ぎゃあああやめっ!?」

「だったら早く描け。皆仕上がってきてるんだから」

「うぃー…」