運命の人

ギィィィ

相変わらず不気味な音をたてて開く扉。

扉を開けると綺麗な空が見えた。

今は5月だからちょっと肌寒い。

「俺、屋上が好きなんだ。なんか落ち着くんだよなあ。」

という井上君はやっぱり蒼にしか見えなかった。


もう、蒼のことは忘れた方がいいのかな......。

「お前って時々悲しそうな顔してるよな。」

え?
「バレバレだぞ?」

「私そんな顔してた....?」

すぐ顔に出ちゃうのやだな......