それから、私に恋の様子は何一つなかった。

ある日、自動車学校からのハガキが来ていた。

私は親に勧められて、通うことにした。

学校の校門前には、送迎の車が停まっていて、運転席には車校の先生がいた。

しかも、一番若くてかっこいい人。

それが、出会いだった。



私は、彼を遠藤さんと呼んだ。

一応、先生だから。

車校に着くと、わざわざ私の方を振り向いて、『今日から頑張ってな』と言ってくれた。

そのとき、彼の目を見たら青かった。

後から聞いたら、それはカラコンだという。

なのに、私は惹かれてしまっていた。

青い瞳を持つ、彼の存在に。