『新着メールはありません』

その表示を見ると、少し寂しく感じる。

いつも昼になると、必ずメールが来ていたから。


陽が沈む時間も早くなり始めてきた頃、純と出会った。

純は市内に通う専門学生。

地元も、小・中学校も同じで、私は純のことを知っていた。

いつしか私は、純の一途な優しさとお兄ちゃんみたいな存在に惚れていった。

ある日の放課後。

地元駅に着き、別ホームから来る電車を待っていた。

到着時刻までは、まだ時間に余裕があったからトイレでメイクをして準備万端な状態にし、スカートも膝上まで短くしていた。

改札の向こうから、人がぞろぞろと階段を上ってきた。

その中から純の姿が見えた。

『ごめん、待った?』

『大丈夫』

とりあえず、外に出た。

駅近くのデパートにむかって歩いている途中、ずっとドキドキしていて純の一歩後ろをついていくように歩いた。

私は、純の『言葉』を期待して・・・