「センセー、久し振り~ぃ!!」
「もぉ、夏休み中すっっっっっごい寂しかった~ぁ!!」
「センセーに会えないとやっぱ辛ぁ~い」
「おー、久し振り~。先生も寂しかったぞ~」

平然とその言葉に返す先生。
もう慣れた、ってか??

私は窓際の席から廊下でキャッキャと響く可愛い声に眉を寄せ、目を細める。
そう。
ちょうど、遠くのものが見えない感じに。

「夏波、なにその顔」

怪訝そうな表情の唯に私も先生に負けじと平ッ然と返す。

「いや。変顔トレーニング」
「普段から変顔じゃ~ん★☆」
「いっかいドブに溺れてこい、千鶴」

途中から会話に参加してきた千鶴に冷たく言い放った私。
爆笑する唯と言われた本人(千鶴)。
なにさ。
なにが可笑しい。

すっかり不貞腐れた私に「はい、はい。ごめんね~ぇ」とニヤけながら返す千鶴。

ってか、二人ともなんか変じゃない??

「2人ともニヤニヤしちゃってどうしたの」
「「え~??」」

神様。
コイツらに集中豪雨を降らせてください。

「ね、ね!!夏波さッ」
「なに」

うんざりとしながら答えた私に「怖~い☆」とおちゃらけながらも千鶴は唯とニヤけたままハモらせた。

「「夏波、重束センセーのこと好きでしょ♪」」

間。

ってか、肯定文??
疑問文ではなく。

「は?」
「だーかーら。恋しちゃってる??」
「先生に??」
「してるでしょ~!?」

あ。
そういうこと。

って。



「え~!!!!????」
「うるさい。夏波、超うるさい」

2回言った事で強調した気になってんじゃないよ!!
迷惑そうに耳を塞ぐ唯に不満気な視線ってか、不満むき出しの視線を向ける。