アイにはずっと相談してた。

友達と同じ人好きになっちゃって辛いこと。
アイはいつでも相談にのってくれた。

『うん、そうなんだ。友達3人とその好きな人たち。全員で7人。…正直ツライかも(;_;)私、今頃どうしていいかわかんなくなってきちゃったよ』
『俺はナナミの味方だよ。自分が正しいと思ったことをしてきたらいい』

じんわりと染み込んでいくアイの言葉。

『ありがとッ!友達がうまくいっても祝福してあげることにするよッ♪』
『大丈夫か?強がってない?』
『大丈夫だよ!私、アイには嘘つけないし。ってか見破るじゃん(笑)?』
『辛くなったらいつでもメールしろよ』

優しい、アイ。

ズルい、アイ。


どうして私の心を見透かしたような言葉選びをするんだろう?

震える心を笑顔に変えるには時間がかかるというのに。


「あ!河野、上村、小寺!!」

呼んだ私の横で頬を少し赤く染める遥乃。
私も内心、こんな顔してる。…多分。

「じ、じゃあ、行こうッ!!」

私は遥乃に腕を引かれながら遊園地の人込みに紛れていった―……。