その頃の執事喫茶。
「…どうするの?逃げられたけど」
「そんなの、私に聞かないで下さいよぉ…」
「…と言っても執事長が無我夢中で話してたのが原因。」
「あ…あのっ。……えっ…えと…っそのぉっ。ふ、フロリナお嬢様の学校まで行けば…」
「そ、そうしましょうっ!そうとなると、早くした方が良いですね。じゃぁ佐藤、頼みます!」
「…分かった。でも、俺より田辺の方が良いと思う。田辺のクラスメイトらしいし。それと、鈴木の方が足は速いけど?」
「無理です無理ですっ。僕じゃ無理ですっ。」
「はぁ?そうなんですか?じ、じゃぁ、何で彼は今まで言ってなかったんですかっ!」
「…どうも魔王様には見えなかったようで。」
「…確かにそうではありすぎますが…わ、分かりましたっ。とにかくっ。田辺は学校。指示を出そうにもだしにくいです。佐藤、頼みますっ。」
「…はぁ。了解。」
「…な、何か僕の存在、無い…っぽい?確かにそれは…無理…だけど…」