「ダメだ。フロリナ様に会う度に殺せなくなっちゃう…」
出て行く彼女を見ながら、僕はつい声を漏らした。
「ちょっと…それだけは止めてよね。国の全てを、私たち国民はあなたに任せてるんだから。」
「…どうして僕がやらなきゃいけないの?そんな国を背負ってまですること?」
「それは…」
ツカサは躊躇った。
躊躇うんなら…本当は、殺したくない。
「自由ってこう言うんだね…」
今、彼女との出来事が理解できる…六歳のとき、僕は彼女と出会った。