ホールには、先生の声だけが冷たく
響いていた。
突然のことで、皆も私と同じように
状況を受け入れられてないようだった。
もしかしたら、これは…ジョーク
なのかもしれない。
そう思わずにはいられなかった。
しかし、その希望さえもかき消される。
校長先生の声で……
「もうすぐ、30秒経ちますが…
大丈夫ですか?…入学できませんよ?」
その言葉は、私達を深くついた。
動か…なきゃ。今までの努力を無駄には
したくない。動かないと…!
心の中でどんなに願っても私の体は
動くことはない。
私は、知っていた。
自分がこれっぽっちの勇気ももって
いないことを……