『柚妃、いい加減起きなさい。』





『…だって今日千歳くん来ないもん。』






『柚妃。千歳くんがっかりするわよ?』






『どうせ今年もまた会えないもん!』







私は、野村柚妃。
高校3年生。

私が恋してるのは、幼馴染みの日野千歳くん。
21歳。大学3年生。






『…千歳くんのばーか。』






『おいこら、人のことバカにしてんなー。ねぼすけお姫様。』




『…へ?』







いつの間にか窓の外には千歳くんがいた。
今年はもうこっちには帰ってこられないって言ってたのに。





『…嘘つき。嘘つきは馬鹿だもん。』






『柚妃、出かけるから準備して。』






私は言われるままに準備して、外に出ると、千歳くんが車に乗って待っていた。