女の子を見ると真っ赤な顔で呼吸が荒い。 汗で額にくっついた前髪を掻き分けて手をあてた大地は、次に手首を握って脈をとる。 「熱中症……だな、多分」 今日の天気と症状を見る限りおそらく熱中症。 女の子の瞳は焦点が定まっていないようで、意識も朦朧としている。 「とりあえず救護室へ」 軽く女の子を抱き上げた大地は、 案内板を見て救護室へと向かった。