結局、愛妻弁当は無いらしい。



「やっぱり昼は食堂の定食だね」



普段そんなに食べないくせに。



そう言って席を立った優苗はキッチンへと向かう。



………一瞬、優苗からの愛妻弁当を想像してしまった。


思わずにやける俺。



いつか頼んでみようかな、なんて優苗の背中を見送りながら思った。