この間大地に言われたことを覚えているのはわたしだけだろうか。


なんかわたしだけ意識してしまって、
まるでわたしがそんなことを考えたかの様だ。



「優苗先生ー、外来お願いしまーす」



看護師に呼ばれてハッと今の状況に気が付いたわたしは、

慌てて診察室へ向かった。






「風邪ですねー、薬出しておくんで安静にしておいてください」



ついこの間まで風邪で苦しんでいた奴が何を、と思うけれど仕事だからしょうがない。

風邪でやって来た主婦の方を見送ると、
もう交代の時間だった。