「ごめんごめん、嘘だよ。わかってる」



さらにふてくされたわたしの頭に手を置いて、覗きこんでくる。



「………いいよ」



「ふふ、優苗顔真っ赤」



「うるさいっ!」



からかってくる大地を押しのけて、
作っておいたカレーの元へ向かった。



「お、ポークカレーいいね」



「ふふっ……」



鍋をかき混ぜるわたしの横に並んで
嬉しそうな笑顔を浮かべる大地の横顔見ているとつい笑ってしまった。



「なんだよ」



「やっぱ大地は子供舌だなーって」



「別にいいだろ」



「いいけど」




作りやすいから、むしろ感謝しているくらいだ。