「沙衣、起きた?」 真鍋が寄っていき声をかけると、 目を開けて驚いた表情をした。 「………どこ?」 「病院」 「え、白いところ?」 「え?あー、まあ白いとこだな」 病院は白い、というイメージがあるのか。 真鍋から少し聞いてはいたけど、 だいぶ面白い子らしい。 「えっと……はじめまして」 「え?………どうも」 真鍋の後ろから俺が声をかけると、 戸惑う沙衣ちゃん。 まだ少し顔は青白い。 「真鍋の友達の春宮大地です」 「大地くん………えっとタケルの…」 そこで止まってつっかえた。