少しして持ってきた点滴をいれると、
少し美結ちゃんの表情も和らいで。



「ベット………戻ろうか」



支えながらベットに戻すと、
落ち着いてホッとしたのか美結ちゃんはポロポロと涙を零した。



「びっくりしたね……もう大丈夫だから」



うん、と頷く美結ちゃんはとても素直で。

もしかして、とある考えが浮かんだ。




「美結ちゃん、夜ご飯気分悪くて食べられなかったんでしょ」



そう聞くとさらに泣きながら、
小さく頷いた。



「そっか……ごめんね先生気付いてあげられなくて」



あの時で帰ってしまわなくて本当によかった。

もし今わたしがいなかったら、
美結ちゃんはもっと不安になって治療をしたくなくなったかもしれない。