「好きな人は……?」
わたしは小さな声で訊いた。
敦瑠くんが、絢斗くんは好きな人がいるって言ってた。
「菜々花だよ」
――すっと、こちらに顔を向けた絢斗くんの表情が、夕日の暗赤色を背にして切なく見えた。
「好きで仕方ないのに別れようって言ったんだ。祭りで絆創膏をくれたのは蒼斗だって知った菜々花はどう思うのか、俺、怖かったんだよ。祭りがはじまりみたいに言われたら、好きでいてもらえる自信なんて――」
わたしは駆け寄って、絢斗くんに抱きついた。
色々な想いが込み上げて、声にならなくて、力一杯しがみつくようにした。
「絢斗くんのことが好き! たった一ヶ月の付き合いでも、別れようって言われて簡単に忘れるなんてこと、できなかった……!」
「菜々花……」
絢斗くんがわたしの肩をそっとつかんだ。
「俺、菜々花のこと一方的に突き放しただろ? 付き合ったこと後悔してるとか、酷いことまで言ったのに……」
「好き。それでも、わたしは絢斗くんが好き」
わたしはさらに絢斗くんにしがみついた。
わたしは小さな声で訊いた。
敦瑠くんが、絢斗くんは好きな人がいるって言ってた。
「菜々花だよ」
――すっと、こちらに顔を向けた絢斗くんの表情が、夕日の暗赤色を背にして切なく見えた。
「好きで仕方ないのに別れようって言ったんだ。祭りで絆創膏をくれたのは蒼斗だって知った菜々花はどう思うのか、俺、怖かったんだよ。祭りがはじまりみたいに言われたら、好きでいてもらえる自信なんて――」
わたしは駆け寄って、絢斗くんに抱きついた。
色々な想いが込み上げて、声にならなくて、力一杯しがみつくようにした。
「絢斗くんのことが好き! たった一ヶ月の付き合いでも、別れようって言われて簡単に忘れるなんてこと、できなかった……!」
「菜々花……」
絢斗くんがわたしの肩をそっとつかんだ。
「俺、菜々花のこと一方的に突き放しただろ? 付き合ったこと後悔してるとか、酷いことまで言ったのに……」
「好き。それでも、わたしは絢斗くんが好き」
わたしはさらに絢斗くんにしがみついた。

