絢斗くんが好き。

別れたくない。

そう思っても、もう終わっちゃったんだって、沙耶に話ながら実感していった。

『菜々花、月曜学校おいでよ』

「……うん」

『ご飯ちゃんと食べてね』

「ありがとう」

沙耶の気遣う言葉に胸がじんとした。

一時間ほど話をした電話を切り、わたしはため息を吐いてぼうっとテーブルを見た。

わたし、いつ嫌われるようなことをしちゃったんだろう……。

そういうことを考えると、再び涙がでてきた。

夕飯は家族の前に顔を出した。

泣いて腫れた目元をあまり見られないようにうつむいていた。

お母さんもお父さんもお姉ちゃんも、体調のことを心配してくれた。

半分ほど夕飯を食べて部屋に戻り、再びわたしは沙耶とメッセージのやりとりをしていた。

電話のあとも励ましの言葉をくれる沙耶に、本当に支えられた。

友達がいてよかったって、心からそう思う。


日曜日もひたすら絢斗くんのことを考えていた。