声をださず、ぐちゃぐちゃに泣いていた。

お姉ちゃんが夕飯ができたと呼びにきたけれど、食べる気になんてなれないから「体調悪いからいらない」と返して部屋に閉じこもっていた。

夜中にこっそりお風呂に入って、次の日は土曜だったからお昼過ぎまで眠っていた。

お母さんに「ご飯は?」ときかれて、本当は食べたくないけれどおにぎりを握ってもらって、ほんの少しだけ口に入れた。

沙耶に『別れちゃった』とメッセージを送ったらすぐに『は!? なんで!?』と返してくれて、わたしの話を聞いてくれた。

それにとても救われた。

『菜々花、大丈夫? 無理しないで』

優しい言葉に涙がまたあふれて、途中文字が打てなくなったら、沙耶は電話をかけてきてくれた。

泣いて、泣いて、泣いて。

わたしは絢斗くんに言われた言葉と、悲しくて仕方ないことをたくさん沙耶に言った。

沙耶は相づちをうって、泣きながらで聞き取りづらいわたしの話を真剣に聞いてくれた。