大好きなきみと、初恋をもう一度。

そして電車に乗り、絢斗くんはわたしの降りる駅で一緒に降りた。

夕方で薄暗くなってきたから、家まで送ると言ってくれた。

まだ一緒にいたいと思っていたから嬉しかったけれど、家は駅から徒歩で10分くらいだからすぐに着いてしまう。

「あの、絢斗くん」

わたしは控えめな声で彼を呼んだ。

「ん?」

絢斗くんは隣でもじもじするわたしの顔を覗くように見てきた。

言うのが、恥ずかしい。

でもわたしまだ……。

「もう少し、絢斗くんと一緒にいたい……」

心臓がどこかへ飛んでいってしまいそうなくらい、跳ね上がっていた。

頬が熱くなってくる。

絢斗くんに視線を向けると、彼はそっと目を細めた。

「駅の近くに公園あったよな。飲み物買って寄ろうか」

彼の提案にわたしはすぐに頷いた。


陽はどんどん沈んでいき、薄暗かった辺りはすっかり暗くなった。

昼間はにぎやかな公園に子供の姿などはなく静かだった。

「ご、ごめんね、わがまま聞いてもらっちゃって」

公園のベンチに二人で座って、コンビニで買ったレモンティーを飲んたあと、わたしはうつむいてそう言った。