大好きなきみと、初恋をもう一度。

絢斗くんとお揃いのもの……。
胸がきゅっと、甘い音をたてた。

わたしは赤い顔を隠すように俯き、沙耶にあげるタコさんのキーホルダーを買った。

お土産コーナーを出ると、絢斗くんは小さな袋をわたしにくれた。

「大事にしろよ」

唇の端を上げたその表情に、わたしはまた頬を赤くする。

「ありがとう、大事にするよ」

わたしは袋を大切に掴んで見つめていた。
それから顔を上げ、絢斗くんに視線を向けた。

「どこにつける?」

「んー、学校の鞄かな」

「じゃあ、わたしも鞄につける」

わたしは照れて下を向いた。自分が言ったことだけど、恥ずかしい。

「折角のお揃いだしな。つけて」

絢斗くんはそう言ってわたしの頭をぽんぽん、と触った。

恥ずかしさとどきどきが混じって、目元が熱くなる。

ゆっくりと顔を上げたら、絢斗くんはわたしを見て一瞬少しだけ瞼を広げ、それから眉根を軽く寄せた。

「……その顔はやばいっつうの」

「え?」

ぼそっと声を出した絢斗くんをどうしたのかと首をかしげて見ると、彼はそっぽを向いてしまう。

わたしの顔、なにかついてる?

ぺたぺたと触ってみたけど、なにもついてないと思う。

わたしは周りをきょろきょろして、顔がやばそうな人を探したけどそのような人はいない。