絢斗くんは忘れちゃってるけれど、お祭りのときわたしに絆創膏をくれたあの時の優しさに惹かれて、わたしは恋したの。
反対側の椅子に座った絢斗くんに視線を向けた。
気づいた彼がわたしと目を合わせる。
「なんだよ」
唇の端を上げた絢斗くんに、わたしは顔を赤く染めた。
好き。
大好き。
自分のその想いが溢れてとまらないのを感じていた――
アザラシのショーを見てもう一度館内をまわり、最後にお土産コーナーに寄った。
「沙耶にタコさんのキーホルダー買っていく!」
「……それ可愛いか?」
「えっと、ブサカワっていうやつ?」
わたしが手に取ったタコさんのキーホルダーを見る絢斗くんは笑っていた。
「俺はこれ買う」
絢斗くんが選んだのは、ペンギンの可愛いキーホルダーだった。
「敦瑠くんに?」
「違う」
「じゃあ、だれ?」
わたしが首をかしげると、彼はもうひとつペンギンのキーホルダーを手に取った。
「菜々花と俺の」
ふっと笑ってそのままレジに向かった絢斗くんを目で追いかけるわたしの頬は赤くなった。
反対側の椅子に座った絢斗くんに視線を向けた。
気づいた彼がわたしと目を合わせる。
「なんだよ」
唇の端を上げた絢斗くんに、わたしは顔を赤く染めた。
好き。
大好き。
自分のその想いが溢れてとまらないのを感じていた――
アザラシのショーを見てもう一度館内をまわり、最後にお土産コーナーに寄った。
「沙耶にタコさんのキーホルダー買っていく!」
「……それ可愛いか?」
「えっと、ブサカワっていうやつ?」
わたしが手に取ったタコさんのキーホルダーを見る絢斗くんは笑っていた。
「俺はこれ買う」
絢斗くんが選んだのは、ペンギンの可愛いキーホルダーだった。
「敦瑠くんに?」
「違う」
「じゃあ、だれ?」
わたしが首をかしげると、彼はもうひとつペンギンのキーホルダーを手に取った。
「菜々花と俺の」
ふっと笑ってそのままレジに向かった絢斗くんを目で追いかけるわたしの頬は赤くなった。

