大好きなきみと、初恋をもう一度。

話し合って決まったのは水族館。

次の日曜日に行こう、と約束をした。

緊張する。はじめてのデート。
着ていく洋服もたくさん悩んだ。
決められないから沙耶に相談した。

そしてやってきた日曜日。

午後、わたしは胸を鳴らしながら家を出た。

普段ジーンズが多いけど、ワンピースを着てみることにした。

薄ピンクの花柄のワンピースに白いカーディガンを羽織って、足元は茶系でビジューのついたヒールの低いパンプス。

髪はサイドで結んだ。

待ち合わせは電車の中。

『三両目に乗ってるから』というメッセージが届いたので、わたしも三両目に乗った。

すると、座席の端に絢斗くんが座っていた。

見つけてそばに寄ると、彼が顔を上げた。

絢斗くんの私服はジーンズに黒いロゴTシャツ。

長い手足の彼は、それだけで雰囲気があってかっこいい。

絢斗くんはわたしのことをじっと見つめてきた。

どうしよう、わたしの格好変なのかな。

「隣座れよ」

そう言った絢斗くんに頷いて、わたしはどきどきしながら隣に座った。

「……服も髪型も可愛いじゃん」

わたしは隣の絢斗くんにすぐさま顔を向けた。

彼は自分の足元を見ている。
だけど、わたしが視線を向けていたらこちらを見た。