大好きなきみと、初恋をもう一度。

お風呂も早く早くと心の中で言いながらすませて、ベッドに寝転んで画面を見ていた。

その日やりとりは夜中まで続いて、土日もたくさん絢斗くんと文字で話をした。


週明けの月曜日。

「ええっ!? 付き合った!?」

朝一番に沙耶に報告すると、ものすごく驚いた顔をしてくれた。

「だって金曜まで連絡先も聞けてなかったよね!?」

「う、うん」

「なのにどうして!? どうしてそうなったの!?」

わたしの机の前に立つ沙耶はとても興奮している。わたしの口許は緩んでいた。

「金曜の放課後、絢斗くんが教室に一人でいて……」

「一人でいて?」

「勢いで『好きです』って伝えちゃって」

「おお……」

沙耶は感心した声を出す。

「すごいね菜々花。やるときはやるのね!」

「自分でもいきなり口から出ちゃって驚いたよ」

わたしはちょっぴり頬を赤くしながら、うつむいて前髪をいじった。

沙耶は「よかったね!」と浮かれ調子で喜んでくれた。

本当に、あの時のわたしは自分でも驚く。