大好きなきみと、初恋をもう一度。

***


嘘なんじゃないかって、家に帰って自分の部屋で何度も思った。

絢斗くんから『付き合うっていうの、やっぱナシ』とメッセージがくるんじゃないかと、机にスマートフォンを置いてじっと見つめていた。

だけど連絡はない。
そういえば、わたしからするって言ったんだっけ……。

わたしは一度深呼吸をしてスマートフォンを手に取った。

どうしよう、どうしよう。
とりあえず相手が何をしているかの確認をしたほうがいいよね。

『今なにしてますか?』

わたしはどきどきしながら文字を打った。その後に敬語で変だったなと頭を抱えたくなった。

返事はすぐに返ってきた。

『今電車 帰ってる』

文字を見た瞬間、顔が火照る。
やりとりしているんだと思ったら、胸が鳴って仕方ない。

次はなんて送ろうか……。
考えていると、絢斗くんが再び文字を打ってきた。

『家ついたの?』

わたしは慌てて『うん、ついた』と返した。

『そっか 家どのへん?』

聞かれたので、最寄りの駅を答えたら絢斗くんはその二駅先が最寄りだと言った。