教室でしばらく何も考えないでそうしていた。
疲れているというか、気分が下がっているというか。
なんだかだるくて、一人で帰る気になれなかった。
クラスメイト達が次々に下校したり部活動に向かっていき、気づいたら教室の隅に大人しいタイプの女子たち三人が控えめに会話をしているくらいで、教室は放課後の雰囲気をしっかり漂わせている。
頬杖をついて窓の外を眺めながら少しぼうっとして、さすがに帰ろうと重い腰を上げた。
何故か今日はいつも以上に切ない感じがした。
鞄を持ち、教室のドアへ向かっていく。
廊下へ出て、どうせもういないだろうけど隣の二組をちらりと見た。
そして、あれ――と、動きを止める。
窓側の列の一番後ろ。絢斗くんの席。
そこに、寝ているのか机にうつ伏せている男子生徒がいる。
――絢斗くん?
しかも教室の中にはその男子生徒以外いない。
わたしは前のドアからじっと絢斗くんの席を見ていた。
窓の方に顔を向けて上体を倒しているから、顔が見えない。
わたしはそっと、教室の中へ入っていった。
疲れているというか、気分が下がっているというか。
なんだかだるくて、一人で帰る気になれなかった。
クラスメイト達が次々に下校したり部活動に向かっていき、気づいたら教室の隅に大人しいタイプの女子たち三人が控えめに会話をしているくらいで、教室は放課後の雰囲気をしっかり漂わせている。
頬杖をついて窓の外を眺めながら少しぼうっとして、さすがに帰ろうと重い腰を上げた。
何故か今日はいつも以上に切ない感じがした。
鞄を持ち、教室のドアへ向かっていく。
廊下へ出て、どうせもういないだろうけど隣の二組をちらりと見た。
そして、あれ――と、動きを止める。
窓側の列の一番後ろ。絢斗くんの席。
そこに、寝ているのか机にうつ伏せている男子生徒がいる。
――絢斗くん?
しかも教室の中にはその男子生徒以外いない。
わたしは前のドアからじっと絢斗くんの席を見ていた。
窓の方に顔を向けて上体を倒しているから、顔が見えない。
わたしはそっと、教室の中へ入っていった。

