次の日俺は門の前で帰って来る妹を待った。

暫くすると牛車が見えて来た。牛車は門の前に止まり。簾が下がり妹であるお市が牛車から降りた。

久しぶりに見たお市は嫁いで行った日と変わらず変わった事と言えばお腹が膨らんでいる事くらいだった。

「お兄様。お久しぶりです。」

「ああ。外は身体に悪い中入りなさい。それに長旅で疲れただろう少し休みなさい。」

「はい。そうさせて頂きます。」

俺たちは屋敷に入り廊下を歩いていると、女中に会いお市の部屋に案内させた。

お市と別れて俺は一人自分の部屋で書物を書いているとスゥと襖が開き俺は背後を振り替えた。

遙斗がそこに立っていた。

「お市様無事にお戻りに成りましたね。」

そう言いながら近づい出来て机にお茶を乗せた。

「ああ。遙斗」

俺は遙斗が運んで来たお茶を飲んだ。