「理事長、本日は折り入って相談があり
参りました」

本城先生が声をかけると、中からは
入ってよいと許可の声が聞こえた

4人は先生に続いて中に入っていった

「待っていたぞ
話は既に簡単には聞いた

今日の戦闘テストで星使いの相原弥生が
No.1小鳥遊睦月に勝ったことについてだろ」

「その通りです

例年サクリトスには星使いの生徒が
居なかったため本人の持つ魔力のみで
順位をつけてきましたが、
星使いの性質として普段の魔力よりも
何倍もの力を出せるというのがあります


そこで提案なのですが相原弥生を
特例としてS3に入れることは
出来ないでしょうか?
No.3として」


「なるほど
本城先生の考えはよくわかった
しかし今更魔力が高いわけでもないのに
順位を変えるというのはなぁ

つまり今現在特別寮にいるNo.3水無月を
降格させ一般寮にということか

それでは水無月優翔が可愛そうではないか


こうしてはどうだ?
特別寮は3人にしては広すぎるだろ
確かまだ2階には部屋も余っているはずだ
最初はもっとレベルが低かったから
Sクラスに入れる人も多かった
そのため特別寮の定員を5名だった

だから順位を変更させないで特別枠
として相原弥生も特別寮に入る、
というのは」


理事長の思いもよらない提案に少しの間
部屋から音が消えた

そして本城先生は理事長がそうしてくれるなら
うれしいです、と伝えた
そうして相原弥生の寮移動が決まった

「じゃあ今から1度元の寮に戻って
荷物を取りに行かないとですか?」

「その必要はないわ
私が弥生の部屋に運んであげる

これからよろしくね!」


「じゃあ小鳥遊さんに荷物は頼むわね
寮の場所は3人が案内してあげて

私はまだここに残らないとだから」


3人はそれぞれ返事をして部屋をあとにした