いつも私が通う
名古屋の部屋に良く似ていた
壁の傍に無造作に置かれている楽器
そして
音符のいる部屋と同じで
スチール製のラックの上には
楽器のパーツや楽譜
オーディオが置いてあった
その横に私とハルが一緒に
映っている写真
以前パームビーチに来た時
一緒に店の中で撮った写真だった
二人とも笑顔で幸せそうだ
私は躰にシーツを巻き付けて
立ちあがり、ベットを抜け出すと
その写真を手に取った
そして
ベットの隅に座った
こんな写真があったなんて
知らなかった
これをいつも眺めていたのかと
思うと、胸が熱くなった
しばらくそうしていると
ベットの上のハルが起きた
シーツのこすれる音がして
ハルが私の腰に手を回してくっついてくる
躰は横になったままだった
「おはよ。」
ハルがそう言った
おはよと私
起こしてごめんと言うと
大丈夫と返事が返ってきた
「なにしてるの。」
とハルが聞くので
写真を見てると答えた
「こんな写真があったなんて
知らなかった。」と言うと
「パームビーチのオーナーがくれたんだ
一人暮らし寂しいだろうからって。」
私はふーんと頷いた
そのまま眺めていると
ハルがむっくりと起きだし
写真立てを私から
取り上げた

