ノイジーマイノリティー




暗闇に目が慣れた頃



目を開けてハルを見つめた



ハルの優しい笑顔がそこにあった



ずっと欲しくて



息が出来ないほど苦しくて



どんなに必要なものなのか



今、こうして



あなたに触れて



感じて判る



「ずっとこうしたかった。」



ハルがそうささやいた



私もそう



そう言うと



あなたの唇に唇を重ねる



言葉に出来ないこの気持ちを



どうしたら判ってもらえるのだろう



もどかしくて



切なくて



もっと



あなたを感じたいと



欲張りになる自分を



止めることができなかった



「行こう。」



そう言って彼が



耳元でささやき



私を抱き上げる



私は彼の首に手を回し



歩きだした彼の耳もとで



囁いた



好きと



その言葉に



彼は立ち止まり



強く私を抱きしめる



そして額を私の額にくっつけて



こう言った



「俺もだよ。」



その言葉がなにより嬉しくて



自然に笑みがこぼれる



不思議だった



胸の奥がじんわりと



温かくなって



彼の腕のなかで幸せだった



嬉しくても涙が溢れてくる



その時思ったんだ



そして



あなたも同じように



感じてくれていることが



あなたの皮膚の温かさ



あなたの胸の鼓動



私を見つめるあなたの瞳の中に



見つけることができた




そして思った



もう離れるなんて



とてもじゃないけどできないと