ハルは少し考えて
「ちょっと待ってて
聞いてくるわ」
そう言って
残って打ち合わせしている
ピアノの人に様子を
聞きに行った
ピアノの人は
ハルの問いかけに
笑顔で答えた
そしてこちらをチラリと見た
よく見ると
パームビーチで何度か
会ったことのある人だ
思わず頭を下げた
すると、笑顔で手を振ってくれた
覚えてくれていたのが
嬉しかった
そしてまた何度か会話をすると
ハルがこちらに戻ってきた
「今から少し休憩だって
行こう。」
二人でスタジオを後にした
ビルを出ると
入った時とは違って
夕暮れだった
街に灯りがともり
空は暗い青色をしていた
明るい方が西なんだなと思った
ビルを出たらハルが手を出した
何も言わず
私は彼の手を握った
「どうだった、演奏」
横に並んで一緒に歩く
「すごく良かった」
そっかとハル
「私一人だけ聴くのもったいないって
思った。」
ハルは良かったと言った
コンビニはすぐそこだから
すぐに店についた
ちえっ
もっと手を繋いでいたかったのにな
ハルにはその気持ちが通じたみたいで
私の顔を見ると
手を離さず入口にある
カゴを手にとった
「なににする?
リハーサル終ったら食事だから
あまり食べちゃ駄目だぞ」
そう言ってニヤリと笑った

