落ち着いて
こんな時、両親ならどうしただろう
そうだ、休憩だ
そう思いつき、人の少ない広い
ロータリーへと戻った
落ち着いて、近くに休憩できそうな
お店がないか探す
ロータリーの向こうに
ファーストフードのお店が見えた
ポテトとコーヒーが食べたい
そう決めた。
お店に入り会計を済ませると
席を見つけて座る
バッテリーのこと考えてなかった
検索もできない
こんな所でたった一人になるなんて
なんだか足も疲れて重い
歩くなんて無理
そう思った
今夜はどうしよう
こんな初めて来た所
どこに何があるかさっぱりわかんない
そう思うと
寂しさと不安で心細くなった
もう駄目だ
ヘルプしよ
コーヒーを飲み、ポテトを食べ終わると
迷わずハルに電話をした
ハルは電話にすぐに出てくれた
恋しいハルの
自分の名前を呼ぶ声を聞いただけで
我慢していた気持ちがあふれ出す
「ごめん、ハル迷子になっちゃった。」
ハルは大丈夫と心配してくれた
「バッテリーもあと少ししかなくて
迎えに来て。」
そう言うと
ハルはどこにいるのと聞いてくれた
とても優しく
でもちょっと笑ってる
私はべそをかきながら
今いる所を話す
「仕方ないな、すぐに迎えに行くから
そこを動いたら駄目だぞ」
その言葉にまた
ほっとして電話を切った
ようやく外は
陽が暮れはじめた
もう怖くない
そう思った