ノイジーマイノリティー




「それより、愛果はどうなんだよ



愛果も蘭も真面目だからな」



そう言って笑った



なんだかちょっと恥ずかしい



「二人とも、人の気持ちは



大切にするくせに



彼氏の気持ちには



すごく鈍感だもんな」



まて、攻撃の矛先が



私に向きかけてるよ



「俺なら耐えられないわ



絶対ずっと一緒に居たいって



思ってるって



全く二人とも



こんなとこで飲んでんじゃないよ」




呆れた顔で笑われた




なんかちょっと面白くない



反撃してやれ



「そんなの圭介が




思ってるだけじゃないの」



ハルにはハルの都合がある



私には私の都合



「全く、そんなとこが



可愛くないんだって



もっと積極的な娘沢山いるぞ



もっていかれちゃうぞ」



今日の圭介は



荒れ気味だ



二人ともどうしちゃったの



そう尋ねた



「特にハルさんは



そういう仕事だろ



俺、愛果が心配なんだ。」



またその話かい



今夜はオヤジっぽいよ



いつもより濃いいなあ



分かってないのは



圭介あなただ



私は頬に涙が流れるのを



感じた



そんなこと



誰より考えてるよ



でもね



大切すぎて



私も前に進めないんだ




私が泣きだしたのを見て



圭介が慌てた



彼の漂わせていた



戦闘態勢モードの空気が



ちょっと変わったので



蘭がムクリと起きた



そして



私を見て顔色を変えた



「圭介最低」



今度は蘭が戦闘モードだ