蘭が酔っぱらった頃
圭介が迎えに来た
私が呼んだ
潰れた友達を
彼氏に渡すのは
友の勤め
なんて蘭の気持ちを
圭介に伝えるんだ
圭介の気持ちも
知りたいし
お店に来た圭介に
お酒を勧める
迎えが来たので
隣のオトコの子達
なんだという顔になった
話をして知らない振りをした
生のビールを注文した圭介
ビールが来て
一口飲んだら
調査開始だ
蘭は机の上で
寝ている
「圭介、蘭にプロポーズしたんだってね」
そう話かけた
一口旨そうに飲み込んだ圭介
仕事がさっき終わった
ばかりらしい
「そうだよ、聞いたんだ」
そうアッサリ話す
「蘭、不安なんだって」
圭介は枝豆を手に取り
食べ始めた
食事はまだらしい
メニューを見て注文した
夜も遅いので
簡単な食事だ
「知ってるでしょ、
蘭まだ前の結婚の傷があるんだよね」
「知ってる、だからだよ
それに俺は気にしない」
私の話は気にもせず
枝豆にパクついた
「もう、離れるのは嫌だ
目の前で彼女を
かっさらわれるのは
もう御免だ」
そう言って食べ続ける
その行動に
強い意志が感じられた
そうだったんだ
その話初めて聞いた
圭介ずっと
蘭のことが好きだったんだ
今も憶えてる
蘭が結婚した日
圭介も式に出てた
二人を眩しそうに見ていた圭介
幸せそうな蘭の笑顔を
じっと見てたっけ

