ノイジーマイノリティー




好きになると臆病になる



沢山いろんなこと考えて



そんな自分が嫌になること



あるよ



「蘭は圭介なくしてもいいの」



私は嫌だ



彼の代わりなんて



きっといない



どんなにお金持ちで



どんなにカッコイイ良くて



すごく優しくても



ハルじゃなくちゃ嫌だ



ぎゅっとするのは



ハルしかいない



どんなにチラチラ見られても





私を知らない男なんかに



絶対自分を触らせたりしない



自分のことだけ



大切にしてくれる



そんな人でなくっちゃ



愛を分かち合えない



それは



ハルが教えてくれたことだ



このときめきも



切なさも



この感情全てを彼から貰ったのだ



だから


あの夜がある



あの夜があるから



私は



寂しくなんてないのだ



そう言いかけたけど



止めた



これは私の気持ちだもの



それに蘭には



心に小さな傷がある



気にしなくていいよと言いたい



言ってるんだけどな



本人が納得しなきゃ



駄目だよね




荒れ気味の蘭が



愛しい



圭介はそんな蘭の気持ち



受け止めてくれるといいけど



男の気持ちって本当



良く分かんない



女だもん私



友達の彼氏の気持ちなんて



もっと分かんない






こんな時は



私が蘭の代わりに聞いてみよう



大きなお世話かもしれないけどさ