三神くんと私。



「....もう行かなきゃ遅れるよ」

そう言った優くんが、結ちゃんと私の背中を
理科室へと向きなおし、そっと押してくれた。

そのあと、結ちゃんが色々言ってたけど、
よく覚えてなくて、授業も全然身が入らなかった。


放課後の図書室でも、なかなか集中できなくて、私は
ちょっと飲み物を買ってくると言って図書室を出た。

自販機の前で立ち止まった。


ずっと頭に浮かぶのは三神くんが
女の子と向かい合っている所で....

_三神くん何て返事したのかな?

_付き合ったりするのかな?

なんて考えてしまっていて。

思わずため息が溢れてしまった。


すると、

__チャリン__ピッ__ガチャン

そうして、私の好きなジュースが私の目の前に。

「......どーぞ」

そう言ったのは優くんだった。

「.....え?...あ、ありがとう、お金っ」

私が慌ててお金を渡そうとすると

「いいよ」

と言って自分の分の飲み物を買った優くん。