「そのレース可愛いなって思って買っちゃった。今時、紐パンよ。エロすぎよねー。やだやだ―」
思わず投げ飛ばしてしまったのに、店長は紐パンをあやとりの様に両手に掛けて伸ばして見せて来た。
黒のブラにショーツまで。
こんな見た目はモデルみたいなチャラ男が、ショップに乗り込んで買って来たの?
よりによって黒。
「いらない! くれるなら現金にしてくださいよ!」
「そんな可愛くないこと言うのは止めなさいって。ほうら、カバンの底に入れておけば、いざと言う時に便利よ」
「本当に要らない! 黒なんて大嫌い」
「お守りだと思って」
「だから――」
押し付けて、押し付けられてと押し問答していたら、バーカウンターに置いていた携帯が鳴りだした。
「あ」
連絡が取りにくいって言ってたはずの直臣さんからの着信だった。



