右肩の蝶、飛んだ。



彼は私の初恋で、居場所を手に入れる為の存在で。
私は、歪んだ環境の中、恋愛をよく自分でも分かっていない。

好きになるという行為にさえ、意味を見出してしまう。

あんな収入なのに結婚できるのかとか、あんな親がいる子と結婚しても苦労しかないじゃないか、とか。
だから私は恋愛ドラマも小説も、漫画も全く覚めた気持ちで楽しく読んだことはない。

だから、彼は好きだけど恋愛とやらはよく分かっていない。

恋愛とやらは、真っ暗な夜を、心もとない月明かりだけを頼りにさ迷う蝶のようなもの。

舞って舞って舞って。

出口なんて無い、恋愛迷路。