右肩の蝶、飛んだ。





空は真っ暗だが、駅までの道のりは、建物の光が溢れ明るい。

結局、蝶矢が車を回してくるのを待たず、車が入れないような小道を選んで此処まで逃げてきた。大通りでタクシーを捕まえたら、最終には余裕過ぎる時間があった。

別に話す事もないし。

ちょっとだけ、彼女にイラついて挑発しただけ。

そして、蝶矢と別に向き合うつもりはなかっただけ。



蝶矢は、私を探しださなければ最高の環境で、最高の人生を歩めたと思うのだけど。

私を脅したり、女々しく思ったりする必要はないほど今の恵まれている環境で生活すればいいのに。


なんでわざわざ、自分の過ちを思い出す私を見つけたんだろうか。




切符売り場で切符を買おうとして、往復切符だったと思い出し、財布を仕舞うと、そのままカバンを奪われた。


「どうやって車の俺より早く此処まで来たんですか!」