右肩の蝶、飛んだ。


「あら、オーナー」

「そーゆう呼び方は止めてくれ。ってか、帰ったか逃げたかと思った」


周りから距離があるせいか、敬語が崩れて本音が漏れてくる。


「逃げたり帰っても自社にメリットがないのよね。、ああ売れなさそうだから居てもメリットないけど」

自分の戻る予定の席を見れば、閑古鳥がまだ鳴いている。

「さっき、女将と何を話してましたか」

「何って、ここに急遽コーナーを設けることになったからセッティングとかよ」

「……本当に?」

「別に、私が此処に居るのは、仕事の為だし。仕事以外の話はする気ないよ」

暗に蝶矢との今の会話もという意味なのだけど。